2013年1月3日木曜日

『風が強く吹いている』

去年の春、娘に借りて三浦しをんの『風が強く吹いている』を読みかけて、そのままにしていましたが、昨日・今日の箱根駅伝中継観戦をきっかけに、今度こそ、飛ばしながらですが、最後まで読みました。

内容は:根の山は蜃気楼ではない。襷をつないで上っていける、俺たちなら。才能に恵まれ、走ることを愛しながら走ることから見放されかけていた清瀬灰二と蔵原走。奇跡のような出会いから、二人は無謀にも陸上とかけ離れていた者と箱根駅伝に挑む。たった十人で。それぞれの「頂点」をめざして…。長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた書下ろし1200枚!超ストレートな青春小説。最強の直木賞受賞第一作。

 
同じ頃に日本映画専門チャンネルで小出恵介主演の映画版が放映されたのを見て、すごいと思いました。まず、林遣都の走るフォームの美しさに見とれました。また、箱根駅伝のシーンが半分位を占めますが、まるで実際の駅伝中継を見ているかのようにそっくりに再現されていて感動しました。

さて、映画を見たあとで、原作を読むパターンとなったせいか、灰二(ハイジ)や走(カケル)など登場人物が小出くんや林くんの姿として生き生きとイメージできました。
映画のハイジも走も原作通りなんだな~と感じました。特に走のあの走りは本当の神がかった選手のよう。

原作を読んで、ハイジの人間性の素晴らしさと、能力の高さに感動しました。
メンバー10人の特性をよく見極め、各人に最適な練習メニューを作り、更に自分の朝晩の練習プラスメンバーの練習にも付き合う。しかも、10人分の料理を作るなど、寮母のような役割まで。もちろん学業もしっかりとする。あんな人、本当にいたらすごいです。

そして、ただ記録のために走るのではない、チーム全員でたすきを繋ぐ駅伝の醍醐味を、この小説を通して改めて味わうことができました。


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