2009年1月30日金曜日

最近読んだ本

昨年末以降読んだ本の簡単な感想です。 新刊本はありませんが。

『良心を持たない人たち』マーサ・スタウト 著
 いわゆる反社会性人格障害について書かれた本。私は10年ほど前から人格障害に興味があり、10冊くらいは関連した本を読んでいますが、殊、反社会性人格障害に関しては、この本が今まで読んだ中で一番良かったです。特に最後の数十ページの問題解決についての考察が◎。ちなみにこれを読む数か月前に、期待して読んだ同テーマの『悪の起源』は期待外れでした。
 常軌を逸した犯罪が増加している現代。反社会性人格障害の研究が今後も深められることを期待します。

『「心の専門家」はいらない』小沢牧子 著
 昨今、何か事件や事故があるたびに、メディアでは「心のケア」と言う言葉が取り上げられます。
たとえば、昨年は大分県の教員採用の不正問題でも、生徒たちの心のケアのためにカウンセラーが必要だとかなんとか言う記事が出ていましたよね。私はこれは行きすぎなのでは?と個人的には思いました。
 犯罪被害者やその家族など本当にケアが必要な人には十分なケアがなされることを切に願いますが、最近多い上記のようなケースは、大げさすぎるのでは?と感じるのです。
なんかこう、「心」の大事さを強調しているのが、逆に「心」の問題を軽く扱っているように思えるのです。
ここ数年そんな風に感じていた私ですから、古本屋でたまたま目に入った『「心の専門家」はいらない』と言うタイトルは迷わず買ってしまうのに十分でした。
 初めの方はカウンセリングの技法とその問題点など興味深い内容で面白かったのですが、しかし、読み進むうちにだんだん、この著者はただ単に、この本を臨床心理学研究者同士の派閥争いの場に利用しているだけではないかと言うことに気づき、幻滅しました。ためになる部分もあるけれど、全体的に著者の狭くて偏った考え方を屁理屈をならべて展開していると言う印象で、読後感は後味が悪かったです。大いに期待を裏切られた本でした。

『精神科に行く前に読む本』早坂繁幸 著
 この本は、見つけるちょっと前に、読売新聞の健康のシリーズ記事で精神科での誤診がもとで、大変な苦労を強いられた方たちのケースをいくつも読んでいたのと、「心のケア」についての漠然とした疑問に何か答えてくれるのでは?と思い買いました。上記の本のすぐ近くにありましたしね。
 わかりやすくていい本です。

『勉強の出来る人できない人』和田秀樹 著
 「当たり前」のことが書かれていると思います。でも、もしかしたら勉強に挫折感を感じている人には「目から鱗」の内容かもしれません。タイプ別アドバイスもあり、読んで損はないとは思います。

『カイくんのきもち』大村あつし 著
 サスケさんが貸してくださった本。今年に入って読んだ中では今のところ一番感動しました。
携帯CMのお父さん、白い犬のカイくんがいろんな場所でいろんな人に出会います。仲間に馴染めない小学生、停年退職間近の会社員など…。カイくんは彼らと話し、一緒に考え、自分の気持ちを伝えます。それらはそれぞれの人にとって宝物になるようなメッセージです。
感動の短編集。私は特に定年間近の会社員の話には泣けました。また、仲間に馴染めない小学生の話の終盤は驚きました。大村あつし、いいですね。意外性の魔術師と呼ばれているとか。サスケさん、良い本をありがとう。 早く返さなくちゃね。

『Round Trip 』 『Swing!: A Scanimation Picture 』
これらは外国の絵本ですが、先週Amazonで見つけて衝動買いしてしまいました。2冊とも仕掛け絵本ですが、とても面白いです。

『ないもの、あります』クラフト・エヴィング商會 著
 よく耳にはするけれど、一度としてその現物を見たことがない物、たとえば「転ばぬ先の杖」、「堪忍袋の緒」。そう言ったこの世の「ないもの」たちを、古今東西より取り寄せ販売するのがクラフト・エヴィング商會。この本はそれらの商品のカタログです。解説文がなかなか皮肉が効いていておもしろいです。商品イラストもgood。

2009年1月28日水曜日

やっと!観ました。

 皆さん、ご無沙汰しておりました。しばらく仕事やら何やらで忙しく、なかなかブログの更新をする気になれなかったのでした。

 さて、ボンド映画22作目の「007・慰めの報酬」。
21作目の「カジノ・ロワイヤル」でダニエル愛に目覚めて以来、2年間待ち続け、ようやく今日見に行くことができました。 もう、すでにご覧になった方も多いでしょうね。
では、私の感想をば。

 いや~、やっぱり動くダニエル、最高ですね。
 オープニングの映像はなかなか良かったです。私の感覚では、音楽が合ってなかったのは残念でしたけどね。
 
 内容的には、初めはアクションのスピード感がありすぎて、眼が回りそうでした。動きについていけない・・・。なにより、ダニエルの表情がじっくり拝めない。
それに、ボンドが無暗に人を殺すので、ヴェスパーのことで自暴自棄なのはわかるけど、いくらなんでも…と引いてしまいました。

 
 そんな感じで、前半はちょっと欲求不満気味で観ていましたが、マティスと会って、一緒にボリビアに向かった辺りから、俄然、面白くなってきました。
 

飛行機の中で眠れず、6杯も同じカクテルを飲んでいたボンド。マティスとのやり取り。切なさが伝わってきました。あの場面以降、私の中に、「カジノ・ロワイヤル」のときに感じたのと同じダニエル・ボンド愛が蘇ったのでした。
 ダニエルの、全ての動き、表情にうっとりしてしまいました。アクションシーンでは、砂漠のホテルでの機敏で軽やかな動きが特に良かったです。カミーユとの息もぴったり。あの二人、いい雰囲気です。同じ色、同じ空気を感じます。

 マティスはかわいそうでした。それにフィールズも。
 















最後に砂漠で死んだドミニク・グリーンは誰が2発も撃ったのでしょう。更に上の悪の組織か何かの仕業ですか? それともやっぱりボンド?

 あと、話とは全く関係ないけど、ハイチかどこかの通りで、変わった犬のような動物が画面の右端に正面を向いて思いっきり目立つように映っていたり、ボリビアの通りではやはり犬が、ハイチ?の通りのときのように右端にしっかり映っていたり…。あと、砂漠の場面では大トカゲ?みたいなのが岩にいましたね。マーク・フォースター監督って、もしかして動物好き?
偶然映ってるとは思えなくて…、意図的な気がしました。
それとも、もしかして犬達は、生き生きとした通りの雰囲気を出すのに、一役買っているのかな。また、大トカゲ?は砂漠やそこで起こる出来事の象徴としてアップで映ったとか?

 後半は完全に映画に引き込まれ、大満足で見終わました。もう一度観たいくらいです。

 実は、あまりにも待った月日が長すぎて、この3ヶ月くらいは正直どうでもよくなっていたのでした。それでも映画雑誌の表紙にダニエルがでていたら、うれしくて一度に2冊とか買わずにはいられなかったりする自分にホッとしたものでした。
 そんな状態だったので今月17,18日に先行上映があったことも終わってから知ったのでした。その前の週に映画館の前には何度も行き、ボンドのポスターを見ては喜んでいたのに、先行上映のことは調べようとも思わなかったとは。それだけ鑑賞意欲も低下していたのでした。
友人から先行上映があったことを聞かされ、さすがにショックでした。前売り券があるかもとの情報もくれたので、調べたら、まだ間に合ったので、先週水曜日に友人のと二人分買い、特典のストラップも無事もらうことができました。
 そして、本日晴れて見に行くことができたのです。平日の朝10時だったからか、観客は私たちを入れて、6人でした。出雲ってこんなもんだよね、と思います。やっぱりまた観に行きたいな~。

2009年1月13日火曜日

よく似てるけど、やっぱり違う。

10日午後から今朝まで韓国人青年が二人、我が家にホームステイしました。今回は我が家の記念すべきホストファミリー歴10回目となりました。
ヒョンくんとミンくん、どちらも釜山の大学一年生。 寝起きの髪型が気に入らないと、この寒さでも朝シャンせずにはいられない、今時の若者です。

さて、初めて二人に会ったとき、その顔になんか見覚えがあるような…と記憶をめぐらすと…。

そうだ、ミンくんは知り合いの小学校の先生に似てるんだ!あとチュートリアルの福田を見た目も中身も細く、繊細にした感じとも言える。いや、もっと似ている人がいるような…、と考えていて気付きました、お笑いのハリセンボンのはるかだ!! ただし、歯並びは普通。

ミンくんは日本語を専攻しているのもあり、素晴らしく日本語がぺらぺらで、しかも話好き。とにかく常に日本語で話しかけてきました。
まだ18歳なのにとてもしっかりしていて、知識も豊富でいろいろな話題を振ってきました。高校の日本語の授業でいろいろなテーマについてディベートの訓練をしたそうで、それがしっかり身になっているようです。とても学習意欲が高くて感心してしまいます。夫も私も質問攻めに遭いました。かといってただ真面目なだけでなく、ギャグを言って笑いを取ったりして、お笑い芸人のように忙しくしゃべってました。そして、相手にかなり気を遣って話すことができるのにも感心しました。今時の若者っていう感じですが、マナーはしっかりしています。
日本の映画やアニメ、音楽についても結構知っていました。

ヒョンくんは出会って10秒ぐらいで、誰に似ているか思い当りました。うちの娘の友達にそっくり!なのです( 皆さんには伝わらないのが残念ですが)。

ヒョンくんは芸大で作曲を専攻しているだけあって(?)、雰囲気が上品で落ち着いていて、とってもやさしく、思いやりのある青年です。起ち居振る舞い、話し方、話の聞き方全てに、育ちの良さがうかがえます。要するにガツガツせず出しゃばらない。着ている服や持ち物も品が良いのでやっぱりお金持ちのようです(芸術系の大学に行かせられる家庭って裕福なんでしょうから)。そして、手がすごく白くて綺麗。また、彼のブログで彼の歌声(バラード調のロック)を聞いたのですが、すばらしい美声の持ち主です。普段はヨン様風の低めで囁くような声で話してるので、歌ってる声はまるで別人のようでした。彼は日本語はまだあまり得意ではないのですが、勘がとてもいいし、ちょっとした言い回しはネイティブの日本人がしゃべってるように聞こえます。
彼も日本のテレビや音楽について良く知っています。

去年のユリちゃんで韓国人のイメージがかなり良くなったのですが、今回の二人に出会い、さらにイメージがアップしました。ニュースなどで見るゴタゴタは一体何なんだという印象がますます強まっています。

やはり、日本でも韓国でもどこの国でもそうですが、人に依るのでしょうね。ちゃんとしている人はちゃんとしているし、そうでない人はそうでない。

それにしても、韓国人を見ると必ず「どこかで見たような…」とそれが誰だったのか気になってしまうのです。一方、韓国人も日本人と同じように感じているようで、ミンくんによると、韓国の視聴者投稿型バラエティ番組で、有名なコメディアンのそっくりさんとして、「日本の地下鉄で居眠りしているおばさん」の写真が投稿され、それがぶっちぎりで「そっくり大賞の一位」になったそうです。

ちなみに私自身も、以前、釜山市内を歩いていたら現地のおじさんから知り合いと間違えて韓国語で声をかけられました。 顔のタイプは「目がパッチリで南方系だけど色白」なんですが、韓国にも同じような顔の人がいるようですね。

韓国人と日本人、顔はよく似ているけれど、やっぱりどこか違います。それはズバリ、「ケンチャナヨ」精神。
今回それを感じたのが、ヒョンくん家からたくさんいただいたお土産の一つ。段ボール箱いっぱいにお菓子や食料品、そして伝統の工芸品が入っており、その中に海苔巻用の大判の海苔がギフトセットの箱に入っていたのですが、よく見るとその箱は下着(しかもボクサーブリーフ三枚組)のギフトセットの箱だったのです!!
箱の上面がセロファンになっていて最初はそこだけ見て、ギフトセットの海苔だと思っていたのですが、箱の枠部分に書かれた文字と絵をみると…(^_^;)。どうやら大量にあった海苔をいくらかお土産にしようとして、ちょうどいい大きさの箱を探してどんピシャのがあった、ということなんでしょう。それがパンツの箱だろうと気にしない。 「ケンチャナヨ~」
いやあ~、お金持ちで上品な家庭でもその辺、おおらかなんだな~とホッとしつつもカルチャーショック。日本人はまずそれはしないと思いますからね。少なくとも私にはできないです。でもヒョンくんの落ち着きと余裕はこんなところからきているのかも知れません。だから、昨日の朝食に出したカニ雑炊に髪の毛が入っているのを見つけても、怒らずに「おいしい」と言って全部食べてくれたのね。このおおらかさ、ほんとに見習いたいものです。

顔も言葉も文化もよく似ているようで、でも微妙に違う、いろいろな意味で近い国、韓国。これからもいい刺激をお互い与えつつ交流できたらいいです。

2009年1月5日月曜日

最近、設計にハマってます。

 私の仕事場(学習塾)は自宅のリビングです。そして、盆・正月などの長期休み以外は毎日仕事に使っています。家族たちは、リビングのある一階部分にいる時はとても気を遣ってはいるものの、時々生活に伴う雑音を完全に封じることはできないので、授業中に聞こえて来て、生徒の集中を妨げられることがあります。
 そして、毎日夕方から夜のかなりの時間、生徒さんがいるので、家族はリビングでくつろぐ時間が限られています。 しかもエアコンはこの部屋にしか取り付けできないのです。娘は毎年冬には足にしもやけを作ってます(まあ、これは他の暖房器具で何とかできますが)。
 今はまだいいのですが、そろそろ今年あたり、夫が単身赴任を終えてまた我が家で暮らすことになります。勤めの関係で、夫の帰りは私の夜の部の授業中とかち合います。そうなると夫はリビングと続きのダイニング・キッチンで食事をすることがほぼ無理になります。
 このままではいけない!夫や子供たちのためにも独立した教室を建てたい!!いや、建てねば!!と決心したのが年末のこと。

 それからほぼ毎日ああでもない、こうでもないと我が家の敷地内でいかに有効な間取りがとれるかを方眼紙とにらめっこしながら考えているのです。
 
 初めは庭を潰して一階部分を教室に、屋上を全面バルコニーに、というイメージでいろいろ考えていましたが、そのプランだとミモザを切ることになります(ミモザは移植を嫌うので、切るしかないのです)。しかし、ミモザは我が家のシンボルツリー、そして幸運の樹でもあるのです。切るわけにはいきません。
 
 というわけで、今の駐車スペースをガレージに、そしてその上を教室にする方向でデザインを考えています。この駐車スペースの周りが、物置や屋根付きテラスとの位置関係が厄介で、悪戦苦闘しています。今日、何とか納得のいく配置と間取りを考えてひとまずホッとしているところです。
 下は今日ネットで見つけたフリーソフトで作った設計図とイメージ図です。
 ハウスメーカーさんにも明日見てもらうことにしています。当初は二台分のガレージにするつもりでいましたが、物置との兼ね合いで、一台分だけにしました。なんとか、予算内で収まりそう、と期待しています。
 ちなみに、私の今年の目標のひとつは、この教室専用ルーム建設なのです。

2009年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます。


今年もよろしくお願いします。

さて、紅白歌合戦、皆さんは見られましたか?
私は台所でいろいろしながらのながら見でしたが、見所がいろいろあって良かったです。

最初の辺では、おかまが何人か出て来てたようで、夫が「桃組も作ったらいいのに。それで紅白桃歌合戦にしてね。」なんてアホなことを言っていたので笑っていたら、そのうち青い人たちが出て来て「青組優勝!」と書かれた幟を掲げていて、あっけにとられました。似たようなことを考える人たちがいるものですね。

宮崎アニメソングのメドレーは盛り上がりました。最後は「ポニョ」でうまく締めてましたしね。

アンジェラ・アキの「手紙」も良かったですね。特に中学生とその家族はジンときたのではないでしょうか。

ミスチルも良かったです。ようやく出場する気になった桜井君、まさに熱唱でした。でも声が良く出てなかったのが残念でした。熱い気持は十分伝わってきたので、この歌の良さがさらに多くの人にも伝わったことを祈ります。

そして、何と言っても大トリの氷川きよしくんが良かったです。感極まって泣いてたのがまた、いいんですよね。これでまた、全国のおばさん達のハートを鷲掴みしましたね。氷川君の歌が終わった時点でもう「白組の優勝は決まったな。」と確信しました。

紅白を見ながら年越しそばを食べました。
我が家は今回は日清の「鴨南蛮そば」を年越しで食べました。いつもは生めんをゆでてだし汁も作るのですが、今回は何か手抜きしたくなったためと、結構いけそうだと思ったのとで試してみたくなったのでした。

これは冷凍食品で、カモ肉が3切れ位と焼きネギが2切れ入っています。どんぶり液体スープを入れお湯を注ぎ、そこにレンジで4分間加熱した蕎麦、肉、焼きネギを入れるのですが、すごくいい香りがするし、出汁もGOOD! とってもおいしかったです。鍋いらずなので、おせちを作りながらだったので特に助かりました。日清もいい仕事してますね。最近は「どん兵衛」もどきのカップうどんやそばを「日清の天ぷらうどん」「日清の天ぷらそば」として低価格で売ったりしていて、ちょっと心配していましたが、「どん兵衛」シリーズ自体は一方でカップだけでなく、冷凍の方でも進化していたのですね。

なにはともあれ家族みんな元気に年を越せてよかったです。
私自身は今年もいろいろ目標があり、楽しみな一年です。
皆さんにとっても幸せな一年になりますように。