2007年8月24日金曜日

出雲ゆうプラザ水死事故

一昨日22日に我が家から車で5分ほどのところにある出雲ゆうプラザで小学二年生の男の子が溺れて重体になっていましたが、昨日亡くなったそうです。
以下SankeiWeb(8月24日)より:
出雲のプール事故 重体の男児死亡
 出雲市西新町の同市管理の健康増進施設「出雲ゆうプラザ」にある水上滑り台「ロデオマウンテン」の着水プールで、沈んだ状態で見つかり、重体だった雲南市木次町里方、同市職員、宇田川泰行さん(34)の長男で斐伊小2年、奈竜(なる)君(7)は23日午後、収容先の病院で死亡した。死因は水死。また、事故時に監視員マニュアルが順守されていなかったことが判明したほか、同施設では過去に利用者の骨折などの事故が相次いでいたことも分かった。
 奈竜君の死亡を受け、出雲市の長岡秀人副市長と、昨春から指定管理者として運営している「NPO法人ヘルシーサポートいずも21」の高橋稔昌理事長が緊急会見。長岡副市長は「事故を重く受け止めている。調査委員会を立ち上げて原因究明を早急に行い、安全対策を徹底させる」、高橋理事長は「迷惑をかけ、おわびしたい。監視員マニュアルが守られていなかった」と陳謝した。
 市健康福祉部によると、同いずも21とは基本協定書を結び、特にプール監視業務仕様書では一定時間ごとに水中点検する▽救護業務-などを明記。市が作成した「ゆうプラザ監視員マニュアル」の各セクションにおける監視のポイントでは▽ロデオマウンテンからの着水時に速やかにプール外に移動してもらうよう指示する▽着水プールでの遊びを禁ずる▽着水時に移動したのを確認してから3人同時にスタートさせる-などと決めていた。しかし、事故当時はロデオマウンテン専門の監視員はいなく、アルバイトの監視員が隣の幼児、25メートルプールと一緒に監視していた。
 一方、同施設では平成18、19年度、計16件の事故がおき、うちロデオマウンテンでは着水プールにいた4歳の男の子が滑ってきた子どもと衝突して鎖骨骨折するなど3件。いずれも、マニュアルを守っていたら防げていたとみられる。
 ここ1年半で16件も事故があったのにもかかわらず、監視態勢になんの改善もなされなかったわけで、管理のあまりの杜撰さに開いた口がふさがらないです。うちの生徒さんの一人も、「私も滑り台を降りたところで溺れた事があるよ」と言ってました。怖いですよね~。私は開館した年(確か9年ほど前)に一回行ったきりなので、滑り台の降り口がどんなふうになっているのかよくわかりませんが、構造上の問題もあるかもしれないですね。
 さらに読売新聞によると管理者であるNPOの理事長は「監視体制は以前からあいまいだった。昨年度は270万円の赤字で採算面から監視員を増やせなかった」と釈明しているそうです。
 こういった元公営施設は小泉前総理以来の急激な聖域なき構造改革の影響をもろに受けているのは確かだと思います。地方は本当に疲弊しています。まさに地方は切り捨てられているのですから。実際人件費が出ないからこの度も監視員を置けなかったというのは本当だと思います。小泉さん以来の効率優先主義のため、必要なサービスを提供するのに必要な財源がないという事態が医療機関をはじめとして全国のあらゆる公的な機関で起きているのは皆さんもご存知だと思います。ただ、今回は十分な監視体制が整っていないなら、その滑り台は使用禁止または身長制限をもっと高めに設定するなどすべきだったのではと思いますが・・・。
 この、ゆうプラザ、中学生の息子が普段よく利用していて、職員の皆さんや常連のおじさん達にも良くしてもらっていただけに残念でなりません。
 亡くなったお子さんのご冥福をお祈りいたします。

4 件のコメント:

ジョディ さんのコメント...

こういうプールの事故は後を絶ちませんね。
私は千葉なんですけど、十数年前に県の運営するレジャープールで亡くなった、当時息子が通っていた小学校の6年生の女の子の事を思い出しました。仲良し3人で来て遊んでいたら、Mちゃんがいない。二人であちこち探し回っていたら、流水プールで男の子が側面にある穴にお尻を吸い込まれて大変な事態なっている。急遽水の流れを変えて逆流のような状態になって男の子は助かり・・・としばらくしてその穴からMちゃんが・・・もうすでに絶命していたそうです。何とも痛ましい、酷い亡くなり方です。本当に可哀想で。たしか2年程前にも同じような事故がありましたよね。お母さんの目の前でいきなり吸いこまれた、と記憶してますが。
前々から危ないという声があったのに。網やネットを張っていれば・・・。もうこんな悲劇は二度と繰り返さないでほしい!と願うばかりですね。

yochan さんのコメント...

ジョディさん。
本当に、毎年のようにプールの事故が伝えられますよね。そうですか、息子さんと同じ学校のお子さんも犠牲になっておられたんですね。
去年ふじみ野市で小学2年の女の子が流れるプールで排水溝に吸い込まれて亡くなった事故の直後は全国のプールで排水溝などの点検が一斉に行われていたので、今年は大丈夫かなと思っていたのに・・・。考えられる限りの危険を回避できるよう、点検と見直しがなされていると思っていたのですが・・・。今回の事故で、やはり形だけの(例えば、排水溝が問題になれば排水溝だけ点検するといったような)ものだったのか、と残念に思います。本当に、危険を放置したままの営業はやめて欲しいですね。こんな悲劇は起こらなくてすんだものなのに・・・。もう、二度とないように願います。

ranran さんのコメント...

う~ん、確かにそう思います。ショックな出来事でした。実はうちの町内子ども会は、今度の日曜日9/2に、ゆうプラザに行く予定でした。幹事からは、まだ連絡がありませんが、たぶん…中止でしょう。ゆうプラザ自体も今、休業しているようですし…。
 親御さんの気持ちを考えると、言葉もありません。 
 働いておられる職員の人も、怠慢なわけではなく、たぶん予算の関係で、ぎりぎりに人数を絞られていたのでは…と思います。
 利益優先が招いた、悲劇ではないでしょうか。
 亡くなられた子供さんの冥福をお祈り申し上げます。

yochan さんのコメント...

ranranさん、
 子ども会で行く予定だったんですね。うちの近くの学童保育の親子会も毎年今頃行っておられたみたいです。
 市長さん、全然、姿もコメントも見ないと思ったら海外旅行に行ってらしたそうですね。しかも、事故の報告を受けた後に。