2013年7月10日水曜日

ホストファミリー体験記(12回目)③

さて、マーラの滞在二日目。
このプログラムの出雲班のゲストたちは、この日は一日中、出雲伝承館で出雲の歴史についての講座を聴いたり、茶道や華道の体験をする予定。朝9時の集合時間に間に合うように、動きました。
朝食はおにぎりと漬物、そしてもずくスープ。スープがとてもおいしかったそうです。日本に来てから口にしたスープで一番おいしかったとか。インスタントなんですけどね^_^;

そして、私の淹れたコーヒーをものすごく気に入っってくれて、お代わりをねだられ、その後毎朝2、3杯飲んでくれました。
数年前に、コーヒーメーカーは邪魔なので処分し、自分の加減で淹れてるんですが、こんなに喜んでもらえてうれしいです。

さて、9時前に出雲伝承館に連れて行き、駐車場で藤岡大拙先生にお会いしました。藤岡先生は出雲の有名な歴史家で、著書多数。いろいろな文化施設の館長を兼任されています。そして、あちこちで講演をなさっています。また地元ケーブルテレビの出雲弁講座でもおなじみの顔です。あちらは私のことはご存じないけどこちらは一方的に存じ上げているのであいさつしました。

マーラを見送り、私は他のホストマザーの人たちと情報交換しました。
すぐに帰るつもりでしたが、私の高校時代の恩師が藤岡大拙先生の講演の通訳をされるとのことで、他の方も一緒に講演を聴いて帰ることにしました。

実は私、これまでに何度も藤岡先生の講演を聴く機会はあったのに、ちゃんと聞くのは今回が初めてでした。

最高の講演でした。出雲の国の成り立ちと興亡の歴史、それに付随する出雲人の気質について、わかりやすく話してくださいました。身振りをまじえたり、古事記からかなり長い一節を暗誦されたりしながら。
藤岡先生の講演を聴いて初めて国引き神話と国譲り神話を覚えることができました。それまで何度となく耳にしたり読んだりしてたはずなのですが。
しかも、これほど出雲神話をわかりやすく話しながら、通訳の時間をいれてちょうど予定時間きっかりに終わらせられました。

高校時代の恩師の通訳もすばらしかったです。「ああ、ここではそういう表現にすればいいのか」、とかなり参考になりましたし、こちらも身振りを交えたり、声のトーンがメリハリがあって、とても聴きごたえがありました。この恩師も今回ホストファンミリーをされましたが、最初の会合でお会いしたとき驚きました。なぜならその数日前この先生の夢を見ていたからです。今回、久しぶりにこの恩師ともいろいろお話ができてよかったです。

後でマーラに感想を聞いたら、やはり、藤岡先生の講座も通訳も最高だったと絶賛してました。歴博である程度イメージはできていたところに藤岡先生のわかりやすい講座で、とてもよく理解できたそうです。

私は講演を聞いてすぐ帰宅し、藤岡先生の奥様と親しくさせてもらっている伯母に、感動を伝えたくて電話しました。ご機嫌伺いもかねて。
5月に藤岡先生にお食事に連れて行ってもらったこととかいろいろな話を聴くことができました。

それから自由時間を適当に過ごして、午後5時の迎えまでに夕食の準備を済ませました。この日の献立は、日本人のソウルフード、カレーライス。そして、「アメリカ人はタコが苦手な人が多いけど、試してみる?」と前日マーラに聞いたら、トライすると言っていたので、この日のサラダはタコのマリネにしました。

伝承館からの帰りに、夕食まで時間があるし、毎日行くスーパーに立ち寄りました。「そうめんって知ってる?」と尋ねたら、知ってるし、アメリカでも食べると言うので「?」と思い、輸入してるの?と聞くと多分西海岸の方から来るとのこと。なんか話がかみ合わなくなってきて、そうめん売場へ連れて行ったら、「salmon」と聞き間違えてた、とのことでした。なるほど、発音が似てますね。

帰宅してからマーラは自室で仮眠をとったり本を読んだり。私も自由に過ごし、7時ごろからまたリビングに集まりました。スナック菓子を出したら、マーラも、アメリカのスナックを持ってきてるといって、部屋に取りに行きました。持ってきたのが、ピーカンナッツをミルクとシナモン味の砂糖みたいなものでコーティングしたもの。これがものすごくおいしくて食べだしたら止まらなくなりました。
ピーカンナッツの英語の発音を真似しました。「パカーン」に聞こえます。



さて、夫がなかなか帰らないので先に食事を始めようとしていたところに、ちょうど夫も帰宅し、全員そろって夕食を頂きました。
いろんな話をしましたが、覚えているのが、娘の模試の結果について。マーラが教科ごとの点数の分布について尋ねてるようだったので、グラフを見せたら、そうそうこれこれっていう反応。娘は理数科に所属しながらも、文系科目はかなりいいのに理系科目がさっぱり。もちろん志望する学部も理系。いびつなグラフになってます。
実はマーラの娘さんも同様だったのだそう。今のお仕事は理系のお仕事なので、努力で克服されたのです。それを聞いて、娘の目の色が変わったように見えました。親の私も希望が湧きました。あと半年で絶対に理系科目を克服できそうな気がしてきました。

また、息子さんが音楽好きでいろいろ楽器を演奏されるのですが、特にピアノがお上手だそうで、どの作曲家が好きなのか聞くと、バッハ、ラフマニノフ、ショパンとのこと。我が家の趣味と一緒です。ここでも共通点が!!
色んな共通点が見つかり、話がかなり盛り上がっていました。

食後はお風呂タイム。前日はシャワーだけにしたようでしたが、この日は湯船にゆっくり浸かったそうです。

マーラは、とにかく日本的なものをとことん堪能しようとしている姿勢がいつも見られ、本当に好感が持てました。

次の日(土曜日)は、いよいよ終日ゲストとホストファミリーが一緒に過ごす日。予定は一応決めていました。
夫が土曜は勤務でしかも宿直なので、私ががんばらなきゃいけません。

2 件のコメント:

アリス さんのコメント...

年に3回も受け入れしていたなんて、
すごいですね。尊敬します。

大学生の夏休みにアメリカ横断ホームステイの
旅というのに行き、あちらの家庭にお世話に
なりました。たいしたお土産も持っていかないのに、観光に連れて行ってもらったり、
食事の世話をしてもらい、なんてすごい
人達なんだろう!って思いました。

忙しい毎日なのに、人んpお世話をするようちゃんはすばらしいです。
英語が話せるので、得る物も大きいのですよね。
ゆっくり読ませてもらいます。

yochan さんのコメント...

アリスさん、こんばんは。
4年前までは数年間そうしてましたね。

アリスさんは、アメリカ横断ホームステイの旅をされたんですね。いろんな家庭を経験できたでしょうね。ステイ先は仲介の団体を通されたのかな?

忙しい毎日だからこそ、いつもの日常と違うことをたまにはしたくなるし、出かけられないから来てもらう方を選んでるっていう側面もあるんですよね。

来年娘が無事に希望する大学に行けたら、動きやすくなるので、旅行を楽しんだり、ホームステイの受け入れもまた考えたいです。