2010年2月25日木曜日

週刊誌の見出しに違和感

今朝の新聞広告に『週刊文春』と『週刊新潮』の広告が出ていました。

どちらもバンクーバー五輪関連の記事の見出しが大きく書かれています。

そして、両誌ともに、男子フィギュアで銅メダルを勝ち取った高橋大輔選手の家庭環境について言及する見出しを載せています。

http://www.bunshun.co.jp/mag/shukanbunshun/adv/100304.htm
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/newest/

そりゃあ、彼は確かに坊ちゃん育ちには見えなくて、どっちかっていうと昔のジャニーズ少年達のような生い立ちかな?と私も思っていましたよ。そしてフィギュア選手を育てるには莫大なお金がかかるのだけど、彼の場合、どうやってここまで来れたのだろうとは疑問には感じていました。
そして、数日前の読売新聞で読んだ、彼が少年時代通っていたリンクに匿名で毎月一万円を振り込んでくれる「足長おじさん」がいたという話にやっぱり大変だったんだろうなと思いました。

でも、今回の『週刊文春』と『週刊新潮』の見出しの言葉は明らかにマイナスイメージを植え付ける言葉だし、職業蔑視を公然としていると私は感じます。見出しだけでかなり不快になりました。
フィギュアの才能にご両親の職業が影響を与えたという意味ではなく、明らかに経済力を指していますよね。

日本中、いやもしかしたら世界の多くの人々に感動を与えてくれた高橋選手に対してあまりにも酷い仕打ちではないでしょうか。記事自体は読んでいませんので、内容自体は美談なのだとは信じたいのですが…。

彼は五輪での演技を終えた瞬間、「ありがとう」とつぶやいていたと新聞で読みました。これまで支えてくれた多くの人々や、もしかしたら神に感謝していたのでしょう。その後も、日本人男子フィギュアに初めてメダルをもたらしたことを鼻にかけて調子こいてるっていう話も伝えられていません。
フィギュアを続けるには恵まれていなかった家庭環境の中でここまで来れた彼の軌跡を書くのなら、もっと美談らしい見出しにすべきではないかと思います。それとも、天下の『週刊文春』『週刊新潮』も売らんがためには何でもするところまで堕ちてしまったのでしょうか?

2 件のコメント:

ジョディ さんのコメント...

今頃なコメントですが、私もほんと不快でした。なんてえげつない、と思いましたよ。
結局記事は読まなかったけれど(読まずともわかりますよね)。
髙橋大輔、技術的にはもちろんのこと、強さと表現力の美しさを合わせもって色気をも感じさせて魅了するスケーティング、圧倒的な存在感。日本人の選手でこれは稀有なことですよねぇ。彼の評価はもっともっと高くてもいいと思うんですよ。私の中で金メダルは彼です。
なんだか熱く語ってしまいました(笑)

yochan さんのコメント...

ジョディさんもそう思われましたか。
全く、あの見出しはえげつないですよね。

>髙橋大輔、技術的にはもちろんのこと、強さと表現力の美しさを合わせもって色気をも感じさせて魅了するスケーティング、圧倒的な存在感。日本人の選手でこれは稀有なことですよねぇ。彼の評価はもっともっと高くてもいいと思うんですよ。

ほんとほんと、そうですよね。昨シーズンに負った右膝の負傷からよくここまで復活しました。その精神力と努力には敬服します。
もっとマスコミは素晴らしい人を尊敬する風潮を作るべきだと思います。下世話な話題ではなく、スポーツを通して私たちに見せてくれた、人としての素晴らしいあり方を伝えるべきだと思います。