2009年3月27日金曜日

いまどきの通信簿

小・中学校の通信簿が絶対評価になって久しいのですが、先日つくづく昔(自分の子供時代)とはちがうなあと思いました。

というのも、運動音痴のわが娘が5段階評価で5をもらったからです。I can't believe it!!
本当に運動神経が鈍くて、走るのは遅いし、跳び箱も最後まで残ってみんなの前で先生に補助してもらって練習するグループの常連みたいな感じなのに。
1学期はなるほどそうだろうなと思う評価でしたが、2学期に4に上がった時も驚きました。実際、2学期からは、運動が苦手だと自覚した上で、それでも自分なりに運動能力を向上させようと意欲的に取り組んでいたのは私も知っているので、その努力を先生が評価してくださっていることを本当にうれしく思います。
とはいえ、それでも昔だったら、ペーパーテストで点を稼いだとしても、実技でマイナスとなり、良くて4だろうなと思うのです。

2002年度から学習指導要領が改訂され、通信簿の評価が、集団の中でどれくらいの位置にいるのかを示す相対評価から、個人が学習内容をどの程度達成できたかを示す絶対評価に変わりました。そして、仕事柄、その評価の仕方に客観性があるのかはなはだ疑問だと感じることが多々ありました。
 
たとえば、テストで平均点より30点以上高い得点を取っても、授業態度が先生から見て悪いと思われた子などは5段階評価の3がついたりがけっこうあることです。

逆に、これは又聞きですが、テストの点が60点台だったのに5がもらえる子がいたり。そう言う子は、授業時間外でもやたらと先生に質問しに行ったりして、アピールしていたらしいです。

理論上、全員5と言うこともあり得るわけですが、評価の基準が今一つはっきりしないので、低い評価をつけられないためには、とりあえず先生の印象を悪くしないようにと気を遣っとかなくちゃと、一部の生徒にとっては昔よりも精神的な負担が大きくなっているのではないでしょうか。

これって、一方では、真面目だけどテストの点が低い子にとっては授業態度や提出物でポイントを稼げるので逆にいいシステムかもしれませんけどね。

う ちの子の場合、保健体育はこのパターンなのかしらと思います。運動部で活躍している子でも3しかもらったことないとか、運動神経が絶賛されているのに2しか取ったことないという子もいる中、運動音痴のうちの子が5ですから。まあ、うちの子は先生の機嫌取りをする性格ではないので、単に真面目で誠実な性格がそのまま授業態度に表れているだけで、しかも先生からそれを好感を持って評価してもらえているということなのでしょうけどね。実際、苦手なタイプの先生にはその気持ちが態度に出るのか、または先生好みの生徒でないためなのか、通信簿も「関心・意欲」など複数の項目がBになっていましたしね。

結局先生との相性で、「関心・意欲」など先生の主観が入りそうな項目は左右されるのではないでしょうか。ペーパーテストは少なくともうちの子はきっちり点を取るのですから。

評価が実際の実力より低くつけられている場合は、高校入試の内申点に響くことを考えると、非常に問題だと思います。一方で実力以上の評価をもらっている子が内申点で稼いで仮にランクが上の高校に入ったとしても、本当の実力がものを言う高校の授業についていけるのか甚だ疑問です。

特に主要5教科は公正な評価の基準を設けてもらいたいですね。

わたしとしては、昔のようにテストの結果できっちり相対評価をしてほしいです。そして、昔のように統一テストをして、学区内での自分の位置が分かるようにしてほしいです。その方がみんながすっきりするし、先生も作業が楽でしょう。

政治や経済もそうですが、教育も昭和の40~50年代が一番良かったと思います。日本式っていろいろ素晴らしかったのに、変に変えてしまった責任者の皆さん、今の日本のへタレぶりを見て何か言うことありませんか?なんてここで聞いても、そんな人たちはそもそも、このブログなんて見てないか。

1 件のコメント:

yochan さんのコメント...

今年度から脱ゆとりで少しは変わるのかな?と思いましたが、相変わらず通知表の評価には疑問があります。
うちの塾の生徒さんでも、真面目でテストもほぼ満点を取っているのに4をもらう子が結構いて、一方真面目で積極性は十分だけれど、理解度の低い子の多くが5をもらっています。

これでは、おとなしい子は不利ですよね。
意欲が低下したらかわいそう。
相対評価に戻して、みんなに等しく自分のありのままの実力をわからせるべきだと思います。