ご存知の方も多いと思いますが、この「ドコバラ!」は動物行動学研究家の竹内久美子氏が、読者から寄せられる「気になる人物の気になる行動、最近の出来事や流行、さらには人の営み、自然界」への素朴な質問に動物行動学の視点から答えるというものです。
さて、今回の質問は「玉木宏のような若いイケメンのやせた男性に、笑うと顔の輪郭にそった長い皺が何本も入る人がいます。女性では見かけません。なぜでしょう?」というものでした。
竹内氏によると…
女が笑って顔に皺が出るのは老化の印。でも、若い男が笑って顔にシワがよると、たちまち警戒感が解け、親しみを感じてしまう。その、笑うと大いにシワが寄る、フレンドリー男、玉木宏が同時に極めて完成度の高いイケメンでもある。これは、鬼に金棒、と玉木くんのことを、「彼は売れる」ともともと思っていたのだそうです。また、竹内氏が玉木くんに注目したのには、上記の女としての直感もさることながら、男性ホルモンの一種、テストステロンとからむもう一つの理由があるのです。(テストステロンについての詳しい情報はこちら。)
このホルモンは男の魅力の元となり、ルックスや声など、男をカッコよくする作用があるわけです。そのテストステロン・レベルと、笑った時に顔によくシワが寄るかどうかを調べた研究がアメリカであるそうで。これは学生を対象に行った研究なのですが、テストステロン・レベルの高い学生は笑ってもあまり顔にシワが寄らないのに対し、低い学生は、目や口の周りによくシワが寄り、口角が上がると言う相関が現れたのだそうです。女子学生には相関はなかったのだそうです。さらに、テストステロン・レベルの低いグループの人は、高いグループの人々よりも友好的で、知的で、優しく、思いやりがある傾向があることがわかっているそうです。
男にとっては、カッコよくなるためにはテストステロン・レベルが高くなくてはならず、笑うとシワが顔にできるためにはテストステロン・レベルは低いことが必要。だから、男にとってカッコいいことと、笑うと顔にシワが寄り、優しくておとなしいこととは普通、両立しないはずなのですね。ところが、玉木くんはどちらも最高レベルで両立させているのです。これが竹内氏が彼に注目したもう一つの理由だったんですね。結局、なぜ両立しているのかはわからないそうですが。
企業がCMに使いたくなるタレントは、魅力があるだけでなく、当人が問題行動を起こしそうもない好人物でしょうから、イケメンな上に、笑うと大いにシワが寄る好青年の玉木くんにオファーが殺到するのも、当然のことなんでしょう。
以上、質問の最後の問いかけ(女性では見かけません。なぜでしょう?)の答えにはほとんどなってはいませんが、竹内氏の答えの要約でした。