2009年7月27日月曜日

俳優の山田辰夫さん 死去

 ネットのニュースで上のタイトルと同じ見出しを見たとき、私は、元「ずうとるび」の山田隆夫のことだと勘違いしてしまいました。山田隆夫さんには 失礼極まりないのですが、俳優と書かれた見出しに違和感を覚えながらも、ハリウッド映画にもチョイ役とはいえ、出たことあるしな~、とクリックしてみました。
 
 写真を見て、「え?こんなに顔が変わっちゃったの?」と驚愕してしまいました。
しかも、「おくりびと」に出演?  この時点でも「え~?出てたっけ?見逃すわけないのに。」と首を傾げつつ、山田さんの役を調べて見ると…。

やっと思い出しました。「おくりびと」の初めの方で、奥さんを亡くした旦那さんの役の方。
「山田辰夫」と「山田隆夫」、名前がよく似ていて間違えていたのだと、やっと気がついたのでした。
そう言えば、これまでにも「山田辰夫」という名前はよく目にしていたのに、ずっと「ずうとるび」の人のことだと勘違いしていたのです。

最初はモッくんたちに「遅い!」とか言って怒っていたけれど、納棺の儀を目の当たりにするうちに、感動して、納棺が終わってから心から感謝していたあの旦那さんを演じていた俳優さんだったんですね。 別れ際にモッくんに干し柿を渡した人ですよね。

 あの一連の場面は、今思えば、「おくりびと」の中で最初に感動した場面でした。初めの方では、奥さんを失った無念さがすごく伝わってきましたし、納棺の儀で美しく死化粧を施された奥さんを見つめ、感極まった山田さん演ずる旦那さんの顔は今思い出しても、涙が出そうになります。あの演技があったからこそ、納棺師の仕事の意義が観衆に印象付けられ、納棺師となった主人公に感情移入できたのではないでしょうか。

本当にいい演技でした。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

2009年7月21日火曜日

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

今朝9時からの上映を見てきました。

冒頭のロンドン市街上空を猛スピードで飛び回る黒い霧のシーンは迫力があり、自分自身が飛び回っているように感じました。実はちょっと眩暈を覚えたくらい。
映像的にけっこう楽しめそう、と好感触。

全体的にはそれなりに面白く見ました。見た後、「面白かった~!」と何度も言ってしまったくらいです。
でも、こうして感想を書こうとすると、これと言った感動する場面もないし、前回の『不死鳥の騎士団』同様、盛り上がりには欠けていたということに気付きました。

しかも、「謎のプリンス」についての説明がほとんどなし。トム・リドル(ヴォルデモート)の出生の秘密も省略されていました。分霊箱についても中途半端な扱いに思えました。原作を読んでいない人には分かりにくかったのではと思います。

それなのに、一方ではわざわざ、原作にもなく、ストーリー的に何の意味もないようなエピソードが最初の方に入ってたりして、もったいないと思いました。
重要度が低そうな惚れ薬のエピソードにもしっかり時間をかけてましたね。でも、これは、ハリーと仲間達の恋愛関係が原作でもかなりクローズアップされてきていたからでしょう。それに、笑いをとれますしね。
ファンタジーとか冒険物語としてよりも今回はラブコメ的な要素がちょっと多かった感じですが、小・中学生には喜ばれるかも知れませんね。

私は原作でも映画でも一貫して、お気に入りの登場人物はスネイプ先生です。渋くて、ストイックな感じがセクシー。今回はいつもより重要度が高い割には露出はあまり多くなかったのが残念。

そして、ドラコ・マルフォイ。前の2作は貧相でとほほ感だけが目立っていて、見ていて気の毒だったのですが、今作では、けっこう哀愁が漂ってきて、良かったです。なんだか、「よしよし」と慰めてあげたくなりました。それにルックス的にもちょっと盛り返してきましたしね。スラッとして、スーツが良く似合ってたし。 私にとって今回一番の萌えキャラでした。

あと、少年期のトム・リドル役の人、すごいです。「秘密の部屋」のときのトム・リドルは単に「邪悪な若造」と言う感じでしたが、この人のトム・リドルはほんとに怖いです。「悪魔の申し子」的な得体の知れない怖さを感じさせるのです。

もう一回原作を読みたくなりました。それと、原書を20分くらい斜め読みしただけで約二年間放置している完結編も今度こそ、しっかり読みたいです。もういっそ娘所有の邦訳版の方を読んでしまおうかと思います。

2009年7月19日日曜日

朝顔が咲きました!!


 苗を植えてから約2か月、待ちに待った朝顔の開花です。
 
 昨日蕾から花びらが半分くらい出かけていたので、今日は朝5時半過ぎに起きるや否や確認したのでした。
 
 今日は風が強く、曇りなのでちょっとしおれ気味なのが残念ですが、ピンクの3つの大輪の花が咲きました。
 
 私が朝顔を育てるのは5年振りになります。前回は、蔓だけがどんどん伸びて花は一つも咲かなかったのでした。自分で育てた朝顔が花をつけたのは約40年ぶりです。そして40年振りに気づいたことは、花は根元から遠いところに咲くのね、と言うことです。
 
 紫の花がつくもう一つの株にも一週間前くらいから蕾が付いているので、これも数日以内に咲くと思います。これで涼しさアップ。でも、残念なのが一番暑くなる昼には花が閉じていることですね。
 
夜顔にも蕾ができているので、こちらも数日のうちに開花し、夕方寂しくなる玄関先を、白い花で明るくしてくれそうです。

2009年7月18日土曜日

出雲父親刺殺事件その後

この事件が起きてから早十日以上が経過しました。
全国ニュースではもう報道はしなくなりましたが、ここ島根では今でも続報は何らかの形で出ています。
今日の読売新聞の朝刊でも島根版に、父親を刺した少年の付添人(弁護士)の記者会見での様子が報じられていました。

出雲 13歳補導 「父に恐怖」殺害動機か
面会の弁護士会見 家族気遣う様子も
 出雲市で中学2年の少年(13)が父親を刺殺したとされる事件で、少年と面会した付添人の男性弁護士(30)が17日、松江市内で初めて記者会見し、「父親が勉強について厳しく指導したことが、恐怖心を生み、父親への拒絶感につながったことで事件に至ったのではないか」との見解を示した。また、付添人は、少年が事件への反省や家族らを気遣う様子なども見せていると語ったが、「動揺している状態での発言だ」との理由で、少年との詳しい会話内容を明らかにしなかった。
 付添人は事件2日後の9日に初めて面会し、付添人制度について説明して選任。16日までに約1時間の面会を計4回重ねた。少年は父親から勉強の指導の際に暴力を受けたことを明かし、父親に恐怖を抱いている様子だったという。
 また、家族や学校関係者らを「みんな大丈夫だろうか」と気遣っているが、児童相談所の調査後の自身の処遇について強い不安感を感じているといい、付添人は「学校に戻ることを考える気持ちや、(戻ることは)難しいという気持ちで混乱している」と述べた。
 少年は質問には落ち着いて答えているというが、付添人は「色々な感情がまざっている。本心がつかみきれていない」として、今後も話を聞き、少年の立ち直りにつなげたいとした。
 少年は17日、児童相談所の嘱託医師による心身の健康診断を受けたが、調査を続けられないような問題はなかったという。
 一方、少年の在籍する中学校ではこの日、県内の多くの中学校と同様に1学期の終業式が行われた。校長は「命の大切さについて改めて考えてみよう」と全校生徒に呼びかけ、「夏休みもそれぞれの活動や生活をしっかり送ってほしい」と話したという。
(2009年7月18日 読売新聞)


まだ、殺害の動機ははっきりしませんね。とても複雑なものでしょうから、結局は決めつけることはできないのでしょうけど、父親に対する明確な殺意はあったのですから、父子関係に問題があったのは確かでしょう。

私は地元出雲に住んでいるので、事件のあった家庭についてのいろいろな噂が聞こえてきます。それでも、家庭にいろいろ問題があったとしても、父親殺害まで至ってしまったのは残念です。

 さて、事件当日は部活を終えて帰った娘が、「今日は6時間目が急に全校集会に変更になって、生徒指導の先生から、何か事件があったから、下校時気をつけるように。」と言われた、と言っていました。その段階ではまだ、男性が刺殺されたことしかわかっていなかったのです。
 でも、その夜、ネットのニュースで男性の次男が犯行を認めたとの記事を読んで驚愕しました。自分の住むこの出雲市内でこんな事件が?と。この手の事件は全国的には最近よく見かけるので、島根や鳥取以外の地域で起きていたら、そんなに驚かなかったと思います。もう感覚が麻痺してしまって。

 翌朝は、(うちの団地は事件のあった地域とは7キロくらい離れたところですが)、青パトが数台巡回していました。おそらく出雲市内のどの地域でもコミセン単位で同じ対応がなされていたのではないかと思います。
小学校の保護者が通学路に立ったりと言うのもあったようです。
 学校ではやはり、全校集会で校長から中学生が起こした事件だったとの報告と命の大切さについての話があったそうです。
 事件を起こした生徒の所属する学校では、他の生徒や教員のカウンセリングも行われているとのことです。生徒たちの受けたショックも大きいけど、事件を起こした生徒から相談を受けていた担任をはじめ、教員の皆さんの精神的なショックも大きいでしょうね。早く児童相談所に通告していたら…と悔やまれるでしょうから。

そして、市内の学校では昨日の終業式で再度、校長先生がこの事件に触れての講話をされたようです。

事件翌日だけの青パト巡回などの対応にどういう意味があるのかはわかりませんが、子どもたちの様子を大人が注意して見るという点で意義はあるのでしょうね。

2009年7月9日木曜日

ダニエル最新画像 by パパラッチ






イギリス時間の7月7日(火)にロンドンの自宅から出るところを撮ったものだそうです。
自宅まで映っちゃっていいの?と心配しつつ、木のぬくもりのある素敵なおうちの一部が見れたのはちょっとうれしいです。
ブルーのジーンズにブルーのシャツという普段着姿がカッコイイですね。そんなダニエルとサツキさんの仲睦まじい様子が素敵です。


でも、不意に写真を撮られたことが見てとれるダニエルの表情に、日常生活まで踏み込まれてかわいそう、とやっぱり胸が痛みます。
サツキさんの持っている傘、面白い形をしてますね。

(写真はjustjaredの記事より)

2009年7月6日月曜日

玉木宏 お気に入り画像

movie collectionからのコピー画像です。 そちらのサイトにはインタビュー動画もあります。












山ピーに似てるのが何枚かありますが、 顔のげっそり感がやわらいで、千秋っぽくなってきましたね。
来春の「のだめ」映画のために千秋になってるところですものね。今は「のだめ」の撮影でヨーロッパに行ってるそうですね。

ところで、インタビューの受け答えにヤケに気負いを感じてしまいます。
別に「変わり続けなくちゃつまらない」って決め付けなくても…と思うのですが。
なんだか話し方も以前より横柄な感じになったのは、その変化の結果なのかな?以前は顔は2枚目だけど人が良くて、とほほなキャラという印象だったのですが。








『MW-ムウ-』

玉木宏演じる殺人鬼役にゾクゾクする日を待つこと一年と一か月。

やっとその日がやってきました。

ダニエル命の私ですが、玉ちゃんのことも忘れてはいなかったのですよ。

とはいえ、ここ一年くらいはいつ見ても、やせ過ぎの姿が痛々しいし、カッコよさを感じなくなっていたので、玉ちゃん関連の記事はMW主演決定の記事以来書いてなかったのですけどね。

でも、やせ過ぎたのは、『MW』の役作りのためだったのだそうです。なんと7㎏の減量だそうで。
私的には、痩せすぎの玉ちゃんの顔はあまり好きではないのですが…。やっぱり、『Rockers』『氷壁』『のだめカンタービレ(日本編)』の頃の肉付き加減が一番ルックス的には美しいと思うので。

さて、映画の内容的には、けっこう面白かったです。原作を読んでないので、いちいち原作のエッセンスが描かれてないだのと言う失望を感じることがなかったのが幸いでした。

玉木くん、悲惨な過去を持ち、復讐のための殺人鬼と化してしまった結城役をかなりうまく演じていました。良心を捨て去り、残忍で、頭の切れる奴。でも、たった一人の心の拠り所、賀来(山田孝之)の前では、駄々っ子のような甘えも感じ取れました。賀来とは友情というより、家族愛いや、夫婦愛のようなものでつながっているように見えました。

賀来がMWを抱えて海に落下した後の、これまでに全く見せたことのなかった不安そうな表情。このシーンを見て、やはり結城にとって賀来は自分の半身のような存在だったのだ、とあらためて思いました。

ところで、肝心のゾクゾクするものは…
感じることができませんでした。
ゾクゾクを求めてスクリーンの玉ちゃんを舐めるように見つめたのですけど。
やせ過ぎのため、顔までげっそりしていたせいでしょうか。
ときどき、アングルや照明の加減によって「やっぱりハンサムだわ~♡」というシーンもあるにはあったのですが。
あと、声がソソらなかったですね。
でも、もともとスリムなのに、さらに痩せたので、ものすごくスラッとして、全身像はかなりカッコ良かったです。

映画の内容的に突っ込み入れたくなる部分や、謎に感じる部分もありました。

タイでの日本人刑事(石橋凌)のハチャメチャな追跡、あれはあり得ないでしょう~。

川村さんと言う記者は望月代議士の指示で殺されたと思っていたのに、実は結城が殺したと言うのがわかって??なぜ、結城がそんなことをしたのか理解できません。原作読んでないからでしょうか。

映画の詳細はこちら(公式サイト)でどうぞ。

2009年7月1日水曜日

The Harimaya Bridge はりまや橋

 今日は私は実に51日ぶりのお休みで、しかも1日、映画の日。と言うわけで、映画に行こうと前から決めていました。ずっと『愛を読む人』を見ようと思っていましたが、たまたま今日は夫も代休を取ったので、夫の提案で『The Harimaya Bridge はりまや橋』を見ることにしました。時間帯も朝9時半からで都合が良かったですし。実は私は同じ時間帯の『剣岳』もいいかなと思ったのですが、夫に却下されました。香川照之の熱演ぶりを想像するとゲンナリするそうで…。

 さて、『はりまや橋』ですが、私は内容を何も知らずに見ました。なんとなくタイトルから、こじんまりしながらも、しみじみと感動させる映画かな言うイメージを抱きつつ。

 大当たり!でした。多くの人に見てほしいと思うほど、本当にいい映画だと思います。

ストーリーの概要は:
サンフランシスコに住む写真家ダニエル・ホルダー(ベン・ギロリ)には、愛してやまない一人息子ミッキー(ヴィクター・グラント)がいた。しかし息子はアメリカを飛び出し、日本の高知県のとある町に英語教師として赴任、画家としての才能も発揮していた。その順調な生活も束の間、 1年もたたずにミッキーは交通事故に遭い命を落としてしまう。悲しみに暮れる父ダニエルには、太平洋戦争で自らの父を失った過去があった。戦争で父を日本兵に殺され、息子をも日本で命を失ってしまうおぞましい悲劇―。日本への抑えきれない嫌悪感と偏見を抱えつつも、自らを奮い立たせ、 息子が遺した絵をかき集める決意で単身日本を訪れたダニエルは、高知をさまよう。その地で、ミッキーを弟のようにかわいがっていた原先生(清水美沙)や、かつての上司(山崎一)、 同僚(misono)に思いのほか温かく迎えられ、 意外なまでに高知の人々に愛されていた息子の生活を目の当たりにし、激しく戸惑う。そんなある日彼は、息子の教え子であった知的障害を持つ少女(穂のか)から プレゼントされた絵によって思いがけない事実を知る。ミッキーが同僚の紀子(高岡早紀)と結婚していたこと、 そしてふたりの間に生まれていた、新しい命の存在を―。 (公式サイトより)

ミッキーが絵を描いているシーンから始まるのですが、太めの絵筆と絵の具だけを使ってただ線を描いていて、最初は何を書いているのかわからなかったけど、見る見るうちにはりまや橋の上で向き合う男女の絵に仕上がっていき、その技法に感動しました。

最初の方は、ずっと薄暗い中で話が進んでいきますが、ダニエルが日本へ来たところから、画面は明るくなります。

日本に来てからのダニエルの傍若無人な振る舞いにはイライラさせられました。日本を憎む気持はわかるけど、現にお世話になってる人たちに対してあの態度はないでしょう。教育委員会の井上さんの「ぎこちなさと無礼は違う」というセリフ、ナイスでした。でも、だんだんダニエルの心境の変化に伴って、振る舞いも目に見えて変わっていく様子が分かりやすく描かれています。

ダニエルの、頑なな心(「裏切られた」「悲しい」という息子に対する気持ち、「憎い」「許せない」と言う日本への気持ち)が解放された後の変化に感動しました。それまでは抜け殻のようだったダニエルが、カメラを手に入れて、生き生きと高知の風景や子供たちに向かってシャッターを切りまくるその動きのシャープさ。これが本来のダニエルだったのですね。

この映画は、親子間、世代間、地域との葛藤、また人種間、国家間の偏見、葛藤とそれがほどけて行く過程を2時間で、押し付けがましさもなしに、うまくまとめられています。
また、映画全体の色彩は薄暗い感じな中、高知の緑豊かな自然や、桂浜、派手派手なよさこい踊りのシーンも入り、色彩的なバランスも素晴らしいと思いました。 また、桂浜のシーンは、海の向こうにはアメリカがあり、遥か彼方ながらもこの日本とつながっていることの象徴に思えました。

高岡早紀はやっぱり綺麗ですね。か細さと妖艶さ、芯の強そうなところが、ノリコ役にぴったり。日本人女性のイメージとしてこういったタイプが海外に発信されるのは私としてはうれしいです。ダニエルと対等に渡り合うシーンが特に良かったです。

最後に、原さん役の清水美沙(いつの間にか芸名が美砂から美沙に変わってたのね)の熱演に拍手!仕事の出来る有能な女性であり、かつ、情も篤いという原さんを見事に演じていました。そしてセリフの半分は英語で、しかもその英語がすごく流暢でした。それもそのはず、ご主人はアメリカ人なのですね。しかも土佐弁までしゃべってました。セリフは多分、出演者の中で一番多かったのではないでしょうか。(映画全体でも英語のセリフの方が多いので、英語学習にも使えそうな映画になってます)